アーユルヴェーダはヨガや食事法に興味のある方は一度は聞いたことのある言葉だと思います。
しかし、理解するのが難しく、日本人の生活に取り入れにくいと勘違いされることもしばしば。
本記事はその誤解を取り除くために、アーユルヴェーダの簡単な取り入れ方などを解説します。
- アーユルヴェーダの目的は「真の健康」
- 現代人に合ったアーユルヴェーダがある
- アーユルヴェーダは難しくない
- 簡単に取り入れられるアーユルヴェーダは、「自分の観察日誌をつける」「自分に合った規則正しい生活をする」「よく噛んで食べる」「良い睡眠をとる」こと
アーユルヴェーダとは

アーユルヴェーダとは、インドやスリランカ発祥の生命科学(アーユス=生命 ヴェーダ=科学)のことです。
生活に取り入れやすい予防医学のことでもあり、5千年の歴史がある伝統の医学として今も行われています。
現代人に伝えたいアーユルヴェーダとは

アーユルヴェーダはとても歴史のある伝統医学ですが、現代人にそのまま全ての知恵や知識が当てはまるわけではありません。
アーユルヴェーダも形を変え、現代に合った取り入れ方をしていかないと継続することが難しいでしょう。
そして住む場所や環境にも合わせていかなければ、アーユルヴェーダの目指す「真の健康」には近づけません。
日本人には日本人の伝統や体に合ったアーユルヴェーダを取り入れていくことが大切です。
アーユルヴェーダの目的とは
アーユルヴェーダの目指すところは「真の健康」です。
では真の健康とは何を指すでしょうか。
アーユルヴェーダの目指す真の健康とは?
真の健康とはどんな状態でしょうか?
- 顔にハリ・ツヤがあり澄み切った目をしている
- 尿・便・汗・涙が楽に定期的に出る
- 感情のエネルギーの浮き沈みがなく安定している
- 穏やか
- 深くやすらかな睡眠、次の日は元気を回復している
真の健康とは、以上のような状態のことを指します。
病気ではないことが健康ではなく、最高のパフォーマンスができる状態を私たちは目指しています。
次の日まで疲れが残っている状態など、慢性的に疲れている状態は例え病気になっていなくても健康とは言えません。
アーユルヴェーダは健康寿命をのばす
アーユルヴェーダは健康寿命をのばすことにつながります。
アーユルヴェーダの考えは、今病気じゃないから良いではなく長期的に考えて、今日食べるもの、今日1日のケアを大切にして未来に繋げるという考え方です。
アーユルヴェーダは、1日1日の大切さと尊さを教えてくれるものでもあります。
アーユルヴェーダで改善できること

アーユルヴェーダは全ての事柄の土台となっていると言っても過言ではありません。
現代はさまざまな情報にあふれています。
ダイエット、美容法、偏った健康法、人生への考え方など…全ての答えや考え方はアーユルヴェーダが根底にあります。
消化力アップ
アーユルヴェーダで大切にしていることの1つは「消化力」です。
未消化物が病気や不調和をもたらすという考え方です。
そのため、消化力をあげることに着目した方法を教えてくれます。
現代の刺激から自分をケアする
現代は沢山の刺激に溢れています。
刺激を受けなさすぎる「過少」の状態も良くないのですが、刺激を受けすぎる「過度」な状態も精神的な不安定さにつながり心の不健康をもたらします。
バランスをとるためには、自分自身を労り、ケアしていくことが大切です。
セルフケアの方法もアーユルヴェーダで教えてくれます。
アーユルヴェーダの勘違い

アーユルヴェーダについて検索すると、沢山の情報が得られます。
しかしその情報だけでは、真のアーユルヴェーダの良さがわからないまま「難しいから自分には無理だな」と決めつけて、実践する前に諦めてしまう方もいるでしょう。
実際に私がそうでした。
そのアーユルヴェーダについてのよくある勘違いについて以下で誤解がとければと思っています。
アーユルヴェーダの知識は全て実践しなければならない
アーユルヴェーダの知識は、数えきれないほどあります。
勉強していくうちに、あれもやらなければいけないと頭でっかちになりやすいです。
そして知識に縛られてアーユルヴェーダを実践しなくなる…それではなんの目的でアーユルヴェーダを取り入れたのか分からなくなりますね。
アーユルヴェーダの知識は、インドやスリランカで伝わってきた5千年もの歴史を持つ伝統医学です。
その情報をそのまま実践しても、現代社会に生きる私たちにとっては合わない知恵もあります。
それを噛み砕いで、現代の自分の生活に合わせないといけません。
まずは、自分の生活に取り入れやすいものから少しずつ実践していきましょう。
アーユルヴェーダよく聞く3ドーシャは初めに理解しなくて良い
アーユルヴェーダを検索すると、3ドーシャといった3つのドーシャが必ず出てきます。
3ドーシャとは、「ヴァータ」「ピッタ」「カファ」と言われるものです。
まず自分がこの3つの体質のどれなのか、気になるところではあります。
しかし、この体質に合わせて生活を変えるという考えに至ると挫折する可能性が高いです。
自分の本来の体質がどの体質なのかを知ることや、今どのドーシャのバランスが崩れているのか、自分の体をチェックするというツールとしてはとても便利ですが、3ドーシャばかりに囚われていては混乱します。
アーユルヴェーダの初心者は、自分の本来の体質やどのドーシャのバランスが乱れているのかを知るだけにとどめておきましょう。
まずやってほしいことは、自分の生活に取り入れられるものから実践してみることです。
簡単に取り入れられるアーユルヴェーダの知識

ここでは、いますぐ簡単に取り入れられるアーユルヴェーダの知識を紹介します。
ここで紹介するのは以下のとおりです。
- 自分の食べているものなど日々の観察日記をつける
- 自分に合った規則正しい生活をする
- よく噛んで食べる
- 睡眠をとる
1つずつ解説します。
1.自分の食べているものなど日々の観察日記をつける
まずは自分の生活習慣を観察することから始めましょう。
ノートやスマホ、パソコンなどに記録をとっていきます。
記録する項目は以下がおすすめです。
- 日付
- 食べたものと時間
- 自分の感情や気持ち
- 便や尿の回数や状態
- 深くやすらかな睡眠、次の日は元気を回復している
これらをまず続けて記録していきましょう。
記録を忘れても大丈夫ですが、自分の情報を記録し原因と結果を考察できるようになるまで続けることをおすすめします。
例えば、甘いものをすごく欲しがっていたなという日は睡眠時間が少なかったりなど、だんだんとわかるようになっていきます。
2.自分に合った規則正しい生活をする
これも基本的なことではありますが、アーユルヴェーダに合わせた生活ではなく、自分の生活において規則正しい生活を取るようにしましょう。
- 仕事で夜遅い人でも睡眠時間は同じ時間にする
- できるだけ朝食の時間は同じ時間にする
- 朝のルーティーンは必ず実施する
など、自分の無理のない範囲で規則正しい生活をして、体のリズムを整えていきましょう。
習慣化することで消化力アップにつながります。
3.よく噛んで食べる
よく噛んで食べることで消化力アップにつながります。
原型がなくなるほどよく噛んで食べることで唾液とよく混ざり合い、食べ物を消化しやすくなります。
さらに食べる時はテレビを見ながらやスマホを触りながらなどの「ながら食べ」ではなく、食材の食感や味わいなどを感じながら食べることに集中することが大切です。
これだけでもさまざまな部分に効果的です。
便秘が改善されたり、食べ物1つ1つの味をしっかりと味わうことで満足感を得られます。
4.睡眠をとる
睡眠時間はできるだけ削らずに確保できると良いでしょう。
自分の観察日記をつけるとより自覚していくことではありますが、睡眠不足だとあらゆるパフォーマンスに悪影響を与えてしまいます。
感情がコントロールできなかったり、集中力がかけたりします。
まずは自分の生活を見直し、取り入れられる知識から挑戦してみよう

アーユルヴェーダは日本人に合わない現代人には難しいと勘違いされることが多いですが、まずは身を持って実践して観察していくことが大切です。
難しいからやらないではなく、少しずつ取り入れてみて、アーユルヴェーダの効果を実感することでどんどん楽しく美しく、真の健康に近づくことができます。
ぜひ自分に無理のない範囲で実践してみましょう!